あっという間の1年

灼熱の太陽に焼かれ、赤茶色の土にまみれ、たくさんの汗を流したこの1年。

PCHでの暮らしにはすっかり馴染み、「シスター」と慕ってくれる子ども達やスタッフに、今では家族のような親しみを感じています。

初めの4カ月は毎週、テラ・ルネッサンスがロカブッス村で支援活動をする、その拠点でもあるモデルファームに通いました。一角を貸して頂いて畑を作り、様々な種を下ろしました。

黒ささげ豆、大豆、小かぶ、大根、ヘチマなどが育ち、自然農への手応えを得ることができました。サリー先生を初め、農場で働くサウ夫妻、テラ・ルネ現地職員の皆さんと共にあの土地に立てたことは、大きな喜びです。

PCHの敷地内では、2つの場所をお借りして畑を作りました。それぞれに異なる環境と土の性質に応じながら、時に自由に闊歩するニワトリ達との知恵比べをしながらの日々が今も続いています。

とうもろこし、緑豆、オクラ、葉ものなどが何とか育ています。

そして7月から初めた田んぼでは、今、ラオスの赤米が花を咲かせています。水調節の課題に取り組みながら、今後に繋げて行きたいです。

カンボジアにあふれるゴミ問題にも、働きかけをしました。

あまりにも当然のようにあちこちに捨てられているゴミを拾うのは、正直なところ気持ちが向かない日もありますが、地雷ゼロ宮崎が啓発の為のポスター製作を支援して下さったことで、継続のモチベーションを維持することができています。

自然農もゴミ拾いも、本当に小さな営みです。それでもやりたいと思っていたことを私なりに現実にできた、充実した1年でした。

おおらかなカンボシアの皆さんが受け入れて下さり、見守って下さり、力を貸して下さったお陰です。

2年目もこの小さな挑戦の積み重ねを、全力で楽しみたいと思います。

高橋宏江