小さな収穫大きな手応え  自然農のその後        

今までおよそ2ヵ月半、それぞれの土地に絶望しかけたり、作物の成長に目を見張ったり、様々な思いに駈られながら、自然農の畑に立ってきました。

嬉しいことに少しずつ、収穫できる野菜がでてきています。

PCHの畑ではケールと大根の間引き菜、ヘチマ、オクラ。

ロカブッス村モデルファームでは、小カブ、ヘチマです。

PCHの畑は、高温で大根が育つ
間引き菜はサラダにして食卓に
日本では育てたことのないタイプのヘチマ。少し苦味がある。

ササゲ豆の陰で育つオクラ

モデルファームで葉を虫に食べられながら育った小カブ。ヘチマは生でも甘くみずみずしい。

どちらもほんの少しの収穫ですが、カンボジアでの初めての実りが嬉しくて、その場でポリポリかじったり、ファームの野菜と一緒にプロホックをつけて、他のスタッフと食べたりしています。

これまでは収穫を目的とするよりも、まずはこの土地で野菜達がどんな成育をするのかを知りたくて、とにかく種を下ろして見てきました。

その結果、うまく育つもの、途中でダメになってしまうもの、発芽さえしなかったものもありました。

それでも、周囲の草と補いの米ぬかだけで、2つの土地がここまで畑らしくなったのは、私にとっては大収穫と言えるのです。

カンボジアでの自然農の可能性と手応えを感じています。

日本で育てていた赤モチトウモロコシ

これからは今までのことから何を学ぶかが問われます。作物と土地の相性、厳しくなっていく高温の気候、灌水の加減、草は?虫は?

分からなくなったときはいつも、作物の声に耳を澄ませ、命の理に立ち帰ろうと思います。

バターナッツカボチャは大きくなるのが楽しみ

高橋宏江