がまんの時(自然農のその後)

短期の滞在を含めると、乾季のこの時期にカンボジアを体験するのは3度目になりますが、今年の暑さは格別に厳しいです。

4月から5月始めは、日中、40度代に及ぶ日が続き、雨は降らず、午前中動くと、火照った身体と頭が夕方まで、まともには働かなくなります。

自然農で取り組んでいる私の畑はカラカラで、地面にできたひび割れは、日に日に広く、深く、広がっていきます。

とにかく土をあらわにしない為に、草で覆いたいのですが、その草が育たないのです。

やむなく雨不足で倒れはじめたバナナの葉や、落葉樹の落ち葉を集めて敷いています。

雨が降り、気温が下がるのを待つ畑

水道からの水を利用できる畑では、緑豆を育てています。

昨年の経験ですと、この土と高温の環境で何とか育つのは、豆科のいくつかと、ヘチマ、オクラでした。

カボチャやトウモロコシは育っても、花の時期の高温に、受粉がうまく行きませんでした。

乾燥に強いバナナが倒れ出した
実が黒く焼けたように変色してしまう

田んぼも今はカラカラに乾き、畑と同じようにひび割れています。溜め池の水は底が見えてきました。

今は苗代予定地を落ち葉などで覆い、米ぬかを振って時々水をかけ、種もみを下ろすまで養生させています。

5月も半ばになれば、きっと違ってくるはず。今はがまんの時、と、雨を待ちわびる毎日です。

高橋宏江