少女達のカンボジア
14歳の孫娘とその同級生が、はるばる京都から、2人だけでやって来ました。
ベトナムでの乗り換えが心配なフライトでしたが無事に到着し、シェムリアップの空港で会えた時には、ほっとしました。
まずはアンコールワット観光をして、翌日バッタンバンに到着。私の滞在しているPCHゲストハウスに宿泊します。
自転車を借りて、3人で市場やサンカー川沿岸など、今や私のホームグランドであるバッタンバン市内を散策しました。
市場の雑踏と、生肉や飛び跳ねる魚達の発する臭いに、はじめは2人とも圧倒された様子でした。
それでも直ぐにバイクの流れに乗って自転車を操るようになり、市場のカオスにも慣れて行きました。
この日はテラ・ルネッサンスの協力で、植物から織るゴザつくりを体験させて頂きました。
私が経験して、彼女達にも是非させてあげたい、と願っていたのです。
また岩田亮子さんが運営するHOC孤児院を2日間訪問し、ちょうど日本から訪れていた若者達のミュージカルワークショップを見学させて頂きました。
2人と同年代の中学生達や、小学生の子ども達とも触れあうことができました。
また、この日は私が週末に開いているShopの手伝いをしてくれました。商品のディスプレイを工夫したり、バタフライピーのお茶を、立ち寄る人が試飲できるようにしよう、と提案してくれました。
PCHは現在は子どもは少ないのですが、マネージャーの子供達や今は自立してバッタンバン市内で暮らしている卒業生までもが集まってくれました。毎晩夕食を共にし、その後はトランプなどで遅い時間まで遊んでいました。
出会いを喜び、無条件に受け入れてくれたカンボジアの友達。
言葉の壁を越えた欠けがえのない時を分かち合っていました。
水しか出ないシャワー。手洗いでの洗濯。水道水は飲めないので、20リットル入りの水タンクをゲストハウスまで運びました。
日本では当たり前のことがそうではないカンボジアの暮らしです。大丈夫かなーと私は心配していました。でも2人で力を合わせて、そんな暮らしにいつの間にか溶け込んでいました。
発揮する機会がないだけで、実はやれるだけの力を秘めているのだな、と教えられたことでもありました。
この旅がそれぞれの自信となり、未知なる世界への扉を開くきっかけになればいいな、と願っています。
高橋宏江