ゴミの行方
こちらに来て4ヵ月になり、生活の様々なことに随分慣れてきました。でもずっと、あちこちに捨てられたままのゴミの惨状には慣れません。
カンボシアにゴミが多い理由をいくつか挙げてみます。
●1部の地域を除いて水道水が飲めないので、ペットボトル入りの水を頻繁に購入する必要がある。
●市場や屋台で使い捨てのビニール袋、プラスチックや発泡スチロールの器を多用する。
●シャンプーや洗濯洗剤が1回ずつの小袋で販売されている。
●国が民間に委託している回収システムはあるが、市街地や大通り沿いに限られていて、個人宅の場合は有料である。
とは言え最大の原因は、人々の意識にあることは間違いありません。
公へのモラル、衛生観念、自然に戻らないゴミが環境に与える影響への知識が無いことも要因でしょう。
けれども翻ってみると、ゴミを大量に生み出し、後のことは知りません、という経済優先の消費社会は、日本も同じです。
自分が出したゴミが最終的にどう処分されているか、知らない人がほとんどではないでしょうか。
ゴミが目の前に見えているかいないかという違いはありますが、決してカンボジアだけの問題ではありません。
このゴミに溢れた地球を、この星の住人である私達は、いったいどうして行くのでしょう。
今カンボジアで、私に何ができるのか。
まずはできるだけゴミを出さないこと。(この点からも、自分で自分の食を生み出す「農」は1つの答えです。)
そして身の周りで気がついたゴミを、仕方ない、とスルーせずに、例え1つでも拾うこと。
微力ですが、「ハチドリのひとしずく」を続けます。
高橋宏江