この土地の力 blog25              

自然農のその後

大変なことに手をつけてしまった・・・。ロカップス村のモデルファームも、PCH2の庭も、あまりにもガチガチの土で言葉を失いました。

でも「とにかくやってみよう、私はそのために来たんだ。」覚悟を決めて始めた自然農です。

畝を整え、米糠を振り、草で覆って1ヶ月ほど経った畑に、マメ類を数種類と、ヘチマやカボチャなど、ウリ類の種を少しず下ろして来ました。

それがどうでしょう。重い土を持ち上げ、やっとのことで発芽した小さな命たちは、私が予想したよりもずっと良い成長を見せてくれているのです。

敷き草をかき分けて種を下ろす

昆虫が少ないので、日本であれば食べられることもある幼苗期の害はほとんどありません。少し大きくなって葉を食べる昆虫類が出てきましたが、同時にその昆虫を食べる虫も出てきたので、作物は数種類の昆虫が共存する中で成育しています。

敷き草の威力は絶大です。草の下の土は常に湿り気が保たれ、強い直射日光に晒されても、ガチガチにはなりません。湿り気と水はけを同時に好むマメ類にも、根っ子を浅く広く張るウリ類にも良い環境を作ります。

草が少ないので敷き草ならぬ敷きバナナの葉で補う

トウモロコシやオクラなど、今のところうまく行かず、課題がある物もありますが、2つの畑とも全体的に今後に希望が持てる成育をしています。

しかも有り難いことに、どちらの畑もそれぞれのスタッフが溜め池からの水を使えるようにしてくれたのです。

モデルファームで育つ黒ササゲ

当初はどうなるかと思いましたが、カンボジアの大地に私の既成概念は壊され、今では底知れぬ生命力を感じています。

高橋宏江