何とおおらかな人達 その1

カンボジアに来て、こちらの皆さんの人を受け入れるオープンな心に、どれ程触れて来たでしょう。その好意に存分に甘えて、私のこのひと月がありました。

PCH2のスタッフや子供達、泰さんのご家族や親戚の皆さん、テラルネッサンスの現地スタッフ達、新年のお寺参りと宴会、どこでも皆さんが「あら、どうぞどうぞ」と招き入れてくれました。

この方達に限らず、乗り合いタクシーで隣に座った若いお母さんとか、市場の食堂のおじちゃんとか、クメール語が分からない、言って見れば私はこの国では障害者ですが、支払いや注文の時に困ってグズグズしていると、当たり前のように助けてくれます。受け入れられているという安心感が旅への不安を払拭し、積極的に動ける原動力になってきました。

カンボジア人同志を見ていても、今知り合った関係と思いきや、旧知の仲のように親し気です。日本人ほど人と人との間に垣根が無いのです。

私にはこの波長に馴染む気質があるのでしょう。「オークンチュラン、ありがとう!」と有り難くお世話になっています。日本だったらかなり図々しいおばさんです。

テラ・ルネ現地スタッフのイエットとサリアップ。カムリエン事務所で。

人に迷惑をかけるとか、かけられるという感覚も、日本人とはかなり違うようです。

降り注ぐ明るい太陽や、豊かに実る果物達が、こんなカンボジア人の魅力と関係しているのかもしれません。

でもこのおおらかさ、良いことばかりとは限りません。いずれそこにも触れてみたいと思います。

高橋宏江